J:COM 30th ANNIVERSARY

ニュースリリース

企業情報ニュースリリース

2010年11月11日

ジャパンケーブルネット株式会社
株式会社ジュピターテレコム
KDDI株式会社
株式会社KDDI研究所

次世代ケーブルネットワークの実証実験を共同実施

ジャパンケーブルネット株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:近藤一朗、以下「JCN」)、株式会社ジュピターテレコム(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:森泉知行、以下「J:COM」)、KDDI株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長兼会長:小野寺正、以下「KDDI」)、株式会社KDDI研究所(本社:埼玉県ふじみ野市、代表取締役所長:秋葉重幸、以下「KDDI研究所」)の4社は、次世代ケーブルネットワークとして注目されている技術であるRFoG(RF over Glass)を用いた実証実験を11月中旬より共同で行うことに合意しました。

RFoG技術は、RF伝送技術をベースにして双方向通信が可能なFTTH方式であり、インターネットや電話サービスなどで利用するIP通信の伝送速度の高速化と品質向上を視野に入れた技術です。また、ヘッドエンド・センター設備や、お客さま宅内の端末機器をそのまま利用できる優れたメリットがあります。

今回、これまで各社が個別に進めてきたRFoG技術に対する検討結果を踏まえ、KDDIとJ:COMが有するラボ設備、JCNとJ:COMが有するフィールド設備を利用したRFoGのラボシステム環境を年内に構築して、デジタルテレビ、VOD、インターネット、プライマリー電話サービス等に関する実証実験を行います。各社がそれぞれの専門分野の知識を共有して実験を実施することにより、RFoG技術の実用化に向けた貴重なデータを取得することが可能となり、本技術の商用サービスへの導入や日本国内の標準化に弾みがつくことが期待されます。

日本国内におけるRFoGシステムの規格標準化検討は、一般社団法人日本ケーブルラボならびに、社団法人日本CATV技術協会で進められていることから、4社は、本実証実験の結果を両団体に情報提供するなどの密接な連携を図ってまいります。

実証実験では、お客さまの増加やサービスの多様化に伴いCATVネットワークのIP通信におけるセンター設備(CMTS)を複数台設置した場合の課題であるお客さま宅内端末機器からの上り光信号の衝突を意図的に発生させます。この上り光信号の衝突による信号品質は、お客さま宅内の電気信号を光信号に変換して送信する端末機器(RFoG ONU)の周囲温度や使用する変調方式、複数の周波数を束ねて高速通信を実現するチャンネルボンディングなどにより変化することは認識されていますが、CATVプライマリー電話サービスへの影響を含めた実際のフィールド環境での試験データはありませんでした。今回の共同実証実験では、JCNとJ:COMの実フィールド環境などを使用して、KDDIとJ:COMのそれぞれが提供しているプライマリー電話サービスへの影響度を客観データに基づいて評価することを中心に、デジタルテレビ、VOD、インターネットなどの他のサービスに関する評価も行い、実用化及び標準化を目指します。

RFoG技術の商用サービスへの適用としては、IP次世代高速通信への対応や、今後も増加が見込まれるオール光マンションへの導入などが想定されています。



【用語説明】

CMTS:CATVヘッドエンド・センター設備側に設置されるケーブルモデムの終端装置。

EMTA:IP電話(VoIP)を使用するために必要なケーブルモデムを搭載した電話用マルチメディア・ターミナル・アダプタ(MTA)。アナログ電話回線インターフェースを持ち、市販のアナログ電話機を接続して使用する。

HFC:CATVネットワークの構成方法の一つで、光ファイバーと同軸ケーブルを組合せたRF伝送方式。基幹伝送区間に光ファイバーを用い、光電気変換機能を実装したノードを介して、加入者引込区間の同軸ケーブルに接続される。

STB:CATV放送の受信機で、一般のテレビで視聴可能な信号に変換する機器。

ONU:加入者宅に設置される光回線終端装置の総称。一般にONUはデータ通信用機器を示すが、映像信号(RF)受信用はV-ONU、RFoG(双方向)用はRFoG ONUあるいはR-ONUと称して区別されている。

チャンネルボンディング:ケーブルモデムで使用するRFチャンネルを複数束ね(ボンディング)て使用し、データ通信速度を高速化する手段。

プライマリー電話サービス:通常の固定電話と同様に市外局番(0AB – J)形式の電話番号を割振られ、固定電話並みの良好な通話品質を安定して提供できるIP電話サービス。

 

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