ニュースリリース
2014年5月15日
株式会社ジュピターテレコム
8Kスーパーハイビジョン
J:COMのケーブルネットワークで伝送実験に成功
株式会社ジュピターテレコム(J:COM、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:牧 俊夫)と日本放送協会(NHK)はこのほど、J:COMのケーブルネットワークを経由した8Kスーパーハイビジョン(8K SHV)の伝送実験を実施しました。
今回の伝送実験はNHK放送技術研究所(東京都世田谷区)と協力して実施しました。J:COMグループのケーブルテレビ局である ㈱ジェイコムイースト 調布局(東京都調布市)のケーブルテレビ施設から、複数搬送波伝送方式*で送信した8K SHV信号を運用中のケーブルテレビネットワークを通じて伝送し、放送技術研究所で8K SHV信号が安定して受信・視聴できることを確認しました。これにより、8K SHV放送が将来のケーブルテレビ放送サービスの一つとして、現行の大規模都市型ケーブルテレビ**施設で配信可能であることが示されました。
本実験の模様は、5月29日(木)~6月1日(日)に放送技術研究所で開催される「技研公開2014」においてご覧いただけます。J:COMは6月2日より4Kの試験的放送にも参画を予定しており、新たなテレビサービスについて積極的な実験・検討を進めています。今後も、4Kならびに8K SHV放送の臨場感あふれる映像と音響を視聴者にお楽しみいただけるよう、テレビサービスの高度化を推進していきます。
8K SHVの放送を3つの異なる周波数チャンネルに分割して、ケーブルネットワークを伝送します。受信側で3チャンネルの信号を復調して合成することで、受像機で8K SHVの放送を視聴することができます。1チャンネル(6MHz帯域幅)あたり、64QAMで約29Mbps、256QAMで約39Mbpsの伝送が可能です。
伝送速度 | 最大 約105Mbps |
チャンネルの数 | 64QAM(1チャンネル)および 256 QAM(2チャンネル) |
伝送路符号化方式 | ITU-T J.83 Annex C準拠およびJ.183(拡張方式) |
映像符号化 | MPEG-4 AVC / H.264 |
音声符号化 | MPEG-2 AAC |
*複数搬送波伝送方式 NHKが開発した技術で、ケーブルテレビ施設におけるチャンネルの使用状況に応じて、64QAMと256QAM(異なる変調方式の搬送波)***を組み合わせてSHV信号を伝送できるようにする方式。
**都市型ケーブルテレビ 地上波テレビ放送だけでなく多チャンネルテレビ放送や双方向サービス(インターネット接続サービスや電話サービス)も提供するケーブルテレビ。
***QAM変調方式 デジタルデータと、電波や電気信号の間で相互に変換を行うためのデジタル変調方式の一つ。Quadrature Amplitude Modulation(直交振幅変調)。
ジュピターテレコムについて http://www.jcom.co.jp/
株式会社ジュピターテレコム(本社:東京都千代田区)は、1995 年に設立された国内最大手のケーブルテレビ事業・番組供給事業統括運営会社です。ケーブルテレビ事業は、札幌、仙台、関東、関西、九州エリアの31 社70 局を通じて約500万世帯のお客さまにケーブルテレビ、高速インターネット接続、電話等のサービスを提供しています。ホームパス世帯(敷設工事が済み、いつでも加入いただける世帯)は約1,919万世帯です。番組供給事業においては、17 の専門チャンネルに出資及び運営を行い、ケーブルテレビ、衛星放送、IPマルチキャスト放送等への番組供給を中心としたコンテンツ事業を統括しています。
※ 上記世帯数は2014年3月末現在の数字です。2013年12月に連結化したJCNグループについても、2014年3月末の数字を単純合算しています。